ネコエイズもっとくわしく知りたい 病気事典

猫免疫不全ウイルス感染症(ネコエイズ)とは

猫免疫不全ウイルス感染症、通称“ネコエイズ”は、感染すると免疫力が低下し、いろいろな病気にかかりやすくなったり、病気から回復するのに時間を要したりします。
一度感染すると完治することはなく、発症すればやがて死に至るという、数あるネコちゃんの感染症のなかでも危険な病気です。
正しい知識をもって、愛猫を守ってあげましょう。

ネコエイズの原因は?

「猫免疫不全ウイルス」が引き起こします

ネコエイズは、猫免疫不全ウイルス(FIV)による感染症で、免疫力の低下をもたらし、様々な症状を引き起こす病気です。遺伝子的には人間のエイズウイルスと同じ仲間ですが、お互いに非常に遠い関係にあり、人へは感染しません。エイズという病名ですが人への感染を心配する必要はありません。

ネコエイズの原因は?イメージ
どうやって感染するの?

多くはケンカによる咬み傷から感染します

猫免疫不全ウイルスの感染力は弱く(室温では数時間で感染力を失う)空気感染などはしません。ネコエイズに感染している猫との直接的な接触によってのみうつります。ウイルスは感染猫の血液や唾液中に存在しますので、ケンカの咬み傷から唾液を介して感染するケースが最も多いと考えられます。出産時に母猫から子猫に感染することが実験で実証されていますが、自然界においては、感染する可能性は低いと考えられています。

どうやって感染するの?イメージ
ネコエイズになるとどうなるの?

発症すると、免疫力低下に伴う口内炎や体重減少などの様々な症状がでます

ネコエイズは、感染してから発症するまでに下記の長い経過をたどります。

●急性期

感染後数ヶ月、発熱やリンパ節の腫れなど、風邪のような症状が見られます。微熱があり、元気がない日が続くときは要注意です。この時期を見逃すと、次第に症状が無くなっていくので、感染に気づけないかもしれません。
※血液検査で感染の有無が確認できるのは、感染後2週間以上経過してからです。

●無症状キャリア期

急性期の症状が消え、見た目は普通の元気な猫と変わりません。けれども、ウイルスが消えたわけではなく、体内でゆっくりと増殖し、他のネコちゃんへの感染源となります。このような状態が通常は4~5年続きますが、10年以上経過することもあり、感染はしたものの、症状のないまま寿命を迎えるネコちゃんもいます。

●免疫不全症候群の発症期

ゆるやかに病態は進行し、やがて免疫不全症候群(エイズ)を発症します。典型的な症状の一つが口内炎で、その他、下痢、上部気道炎、悪性腫瘍など、免疫力の低下が招く様々な症状を引き起こします。次第にやせ衰えて死に至ります。

どうやって治療するの?

できるだけ発症を遅らせることが大切です

残念ながら、現在ではネコエイズウイルスに対する根本的な治療法はありません。
治療は、ネコちゃんの症状を抑えたり和らげたりする対症療法となります。
ただし、ネコエイズは、感染すれば直ちに発症するという病気ではありません。ストレスの少ない環境で飼い、良好な栄養状態を保つなど、ネコちゃんの抵抗力を維持するように努めることで、できるだけ発症を遅らせることが大切です。

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