QOL FOR DOG

「幼犬」のためのQOL

(1)かかりつけの動物病院をつくる

 

 病気になってから慌てなくてすむよう、普段から気軽に相談できる、かかりつけの動物病院をつくっておきましょう。
 子犬を迎えたら、まず健康診断のために動物病院へ。寄生虫の検査や、ワクチン接種の相談をしたりすれば、病院の雰囲気もわかります。施設が清潔か、動物に対する態度が優しいか、説明はわかりやすいか、治療内容は納得できるか、会計は明瞭か…などをチェックポイントに、信頼できる病院を見つけてください。

(2)「ワクチン接種」は必ず実施

 

 子犬は、離乳期ごろまでは、母犬から初乳を通じてもらった移行抗体によって病原体から守られています。しかし、この母譲りの免疫が切れてくると、様々な感染症にかかりやすくなるため、ワクチン接種が必要です。現在、ワクチンがあるのは以下の病気です。

●犬ジステンパー
●犬伝染性肝炎
●犬アデノウイルス2型感染症
●犬パラインフルエンザウイルス感染症
●犬パルボウイルス感染症
●犬コロナウイルス感染症
●犬レプトスピラ感染症(イクテロヘモラジー型/カニコーラ型/ヘブドマティス型)

 6~8種の混合ワクチンを、生後6~9週齢に1回目、その後3週間隔で2回または3回接種するのが一般的です。
 また、年1回の狂犬病の予防接種は法律で義務づけられているので、自治体への飼い犬登録とともに必ず行ってください。

(3)「内部・外部寄生虫」の駆除・予防

 

 寄生虫には、体内に寄生する「内部寄生虫」と、皮膚や毛の根元などにつく「外部寄生虫」があります。
 犬に多い内部寄生虫には、犬回虫、鈎虫、鞭虫、犬条虫など。腸管内に寄生して、下痢や腹痛、嘔吐、貧血などの原因となり、子犬の場合は発育不良になることも。また、蚊が媒介するフィラリアは、心臓に寄生し、放置すると死に至る恐い寄生虫です。
 一方、外部寄生虫の代表的なものはノミとダニ。吸血によって激しいかゆみや皮膚トラブルを引き起こしたり、マダニのようにバベシア症という危険な病気を媒介するものもあります。
 体力のない子犬は、特に被害が大きくなりがち。しかも、母犬から感染しているケースも多く、外に出したことがない子犬だからといって、安心できません。子犬を迎えたら、動物病院で検査・検便をして、駆除・予防の徹底を。

(4)「避妊・去勢手術」で病気回避も

 

 将来、繁殖の予定がなければ、病気予防のためにも、避妊・去勢手術を検討しましょう。
 避妊手術は、卵巣や子宮の摘出により、生殖器の病気を防げるとともに、初発情前に避妊手術をすると、高齢期に多発する乳腺腫瘍の発生率を低く抑えられます。
 去勢手術も、精巣(睾丸)の摘出によって、生殖器の病気や男性ホルモンが関与する病気を予防できるほか、マーキングや支配性に基づく攻撃行動などの抑制効果も。
 手術の時期は、性成熟前が理想的といわれ、生後6~8ヵ月ぐらいがめやすとなります。なお、手術後は代謝率が低下し、太りやすくなる傾向があるので、運動不足や食事管理に注意を。

(5)「ボディケア」に慣れさせる

 

 ボディケアは、子犬のころから十分なスキンシップをし、体中、どこでも触らせてくれるようにすることから始まります。
 ブラッシングも最初は短時間から。押さえつけたり、毛を引っぱったりの無理は厳禁。水を使ったシャンプーは、最後のワクチンが終わった2週間後ぐらいからにしましょう。
 耳そうじは綿棒でそっと耳の中をふき取る程度に。爪切りは、血管を切らないように注意。白い爪は血管がピンク色に透けて見えますが、黒い爪の場合は少しずつ切り進めること。切断面の角にやすりをかけて仕上げます。
 歯磨きは、順を追って慣れさせます。最初はあごや口のまわりをなでる→口の中に指を入れてみる→ガーゼを巻いた指で、歯の表面や歯茎をマッサージ→歯磨きに抵抗がなくなったら、ペット用の歯ブラシで、本格的な歯磨きを開始してください。

(6)幼犬期に注意する病気

 

幼犬期に注意する病気としては、ウイルスや寄生虫による感染症や遺伝性疾患などがあり、それらは放っておくと慢性化して重い症状を引き起こすことがあります。未然に防ぐために、幼犬の病気について理解を深めましょう。

骨関節炎 犬ジステンパー 犬パルボウイルス感染症 膿皮症 フィラリア症
※ご紹介する病気は今後も追加する予定です。お楽しみに!

うちの子のための実践QOL「骨関節炎のケア方法」
みなとよこはま 動物病院(神奈川県横浜市)永岡 勝好 先生

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